加賀藩前期に妙慶寺坂といったが、享保18年の火災後、蛤が口を開いたようになったのでこの名がついた。
「坂、坂、坂ってぇーけどそれがどうしたってんでぃ。こちとら上も下も真ん中も坂だらけでぃ。もっとも名めぇなんてねぇザコみてぇな坂ばっかしだけどよぉ。いけねぇってんかい。ってやんでぃ。べらぼうめ」
書いた日:2017年09月29日
蛤坂の名は、閉ざされていた道が大火のあと一気に開通したことから、あぶられて口を開けた焼きハマグリに例えてつけられた。それまでの妙慶寺坂にとって代わるほどのインパクトがあった。永い間待たされた町人の毒気(憤懣)も匂っている。
書いた日:2016年12月14日